第1章2.3節 マクロの世界~元素分析~

「元素」と「単体」

第1章2.1節で、「元素」と「単体」の違いについて紹介した。

もう一度、おさらいしておこう

  • 「元素」は、「成分」の意味で用いられる。
  • 「単体」は、実際に反応したり、生成した物質の意味で用いられる。

物質には、いろいろな「成分」が含まれている。これを調べるのが「元素分析」である。

つまり、「元素分析」というのは、「元素」=「成分」を分析することなのである。

元素分析

では、物質にどんな元素が含まれているか、どのような方法があるのだろうか。

よく出てくるのは次の2つ。

  1. 炎色反応
  2. 沈殿

1.炎色反応

ある金属を含む物質をガスバーナーの外炎に入れると、特有の色が現れる。

*外炎とは、ガスバーナーなどで火を出すと外側の薄い淡い青色をした部分のことで1500℃くらいである。それに対して、内炎は、青から青緑の明るい炎で、その表面では1800℃程度の高温になっている部分のことである。内炎の内側は500℃以下程度の温度となっている。

元素記号LiNaKCuCaSrBa
元素名リチウムナトリウムカリウムカルシウムストロンチウムバリウム
炎色反応(赤)紫青緑橙(赤)黄緑

覚え方は「リアカー無きK村、動力かろうとするもくれない馬力」と、よく言われるが、語呂合わせなので自分が覚えやすい覚え方をするとよいでしょう。

リアカー(Li・赤)無き(Na・黄)K村(K・紫)、動力(銅・青緑)かろうと(Ca・橙)するもくれない(Sr・紅)馬力(Ba・黄緑)

ここで知っておくと便利なのは、銅Cu以外は、すべてアルカリ金属・アルカリ土類金属に分類されるものが、炎色反応を示すことである。

ちなみに、アルカリ金属は「周期表でHを除く1族の金属」のことで、アルカリ土類金属は「周期表でBe、Mgを除く2族の金属」のことである。

例えば、食塩(塩化ナトリウム)を外炎にいれると、ナトリウムが含まれているので、黄色の炎が出る。

この炎色反応を利用したのが、花火である。

2.沈殿

化学反応により、溶液中に不溶性の固体を生成する。

化学反応については、詳しく解説するのはもう少し後に。

  1. 塩素原子Clの検出 
    1.  銀Agを含む溶液と混ぜる → 塩化銀AgClの生成(白色沈殿)
    2. 鉛Pbを含む溶液と混ぜる → 塩化鉛PbCl2の生成(白色沈殿)
  2. 二酸化炭素の検出 → 石灰水に通す(白色沈殿)→ さらに二酸化炭素を通すと無色透明になる

1については、ClはAgやPbとくっついて白色沈殿を生じることを利用している。

具体的には、

1.1は、Cl(塩化物イオン)を含む場合、Ag(銀イオン)を含む溶液と混ぜると、水に溶けにくいAgCl(塩化銀)ができる。

Ag+Cl→AgCl ↓(白色沈殿)

1.2は、Cl(塩化物イオン)を含む場合、Pb2+(鉛イオン)を含む溶液と混ぜると、水に溶けにくいPbCl2(塩化鉛)ができる。

Pb2++2Cl→PbCl2 ↓(白色沈殿)

*↓は沈殿することを表す。

Cl(沈殿)の沈殿はAg、Pbの2つがよく出てくるので覚えておきたい

2は、石灰水に二酸化炭素を通すと白く濁る。

この話は、小学生の時に習った人もいるかもしれない。

具体的には、

Ca(OH)2+CO2→CaCO3 ↓(白色沈殿)+H2O

白く濁った正体が、炭酸カルシウムCaCO3で水に溶けにくい。炭酸カルシウムは、大理石やチョーク、鍾乳洞の成分である。

この炭酸カルシウムCaCO3にさらにCO2を反応させると、水に溶けるので無色透明になる。

CaCO3+H2O+CO2→Ca(HCO3)2

  

            

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