練習問題15問、お疲れ様でした!この記事では全15問の解答と解説を丁寧に説明します。間違えた問題は解説をしっかり読んで、電池シリーズを完全マスターしましょう!
📋 解答一覧(まず答え合わせ)
- 問題1:ア=大きい イ=酸化 ウ=小さい エ=還元
- 問題2:①負極Zn・正極Cu ②希硫酸 ③負極:Zn→Zn²⁺+2e⁻ 正極:2H⁺+2e⁻→H₂ ④Zn+H₂SO₄→ZnSO₄+H₂
- 問題3:分極。Cu板の表面にH₂が付着し電圧が低下する現象
- 問題4:電子:Zn極→Cu極 電流:Cu極→Zn極
- 問題5:①Fe ②負極:Fe→Fe²⁺+2e⁻、正極:2H⁺+2e⁻→H₂ ③Zn・Cuの方が大きい(イオン化傾向の差が大きいため)
- 問題6:①負極Zn・正極Cu ②ZnSO₄・CuSO₄ ③負極:Zn→Zn²⁺+2e⁻、正極:Cu²⁺+2e⁻→Cu ④Zn+CuSO₄→ZnSO₄+Cu
- 問題7:①2つの溶液を混ざらないように仕切る ②イオンのみ通過させ電気的中性を保つ
- 問題8:①減少 ②増加 ③薄くなる(青色が薄くなる)
- 問題9:ダニエル電池は正極でH₂が発生せずCuが析出するため分極が起こらず安定した電圧を維持できる
- 問題10:ZnがCu²⁺と直接反応し電子が導線を通らなくなるため電流が流れなくなる
- 問題11:①負極Pb・正極PbO₂ ②希硫酸 ③負極:Pb+SO₄²⁻→PbSO₄+2e⁻、正極:PbO₂+SO₄²⁻+4H⁺+2e⁻→PbSO₄+2H₂O ④Pb+PbO₂+2H₂SO₄→2PbSO₄+2H₂O
- 問題12:①低下 ②上昇 ③2PbSO₄+2H₂O→Pb+PbO₂+2H₂SO₄
- 問題13:Pb:0→+2(酸化) PbO₂:+4→+2(還元)
- 問題14:充電して繰り返し使えるため。例:リチウムイオン電池・ニッケル水素電池
- 問題15:密度が低下する。放電でH₂SO₄が消費されH₂Oが生成され溶液が薄まるため。充電残量の確認(比重計で測定)ができる
【第1部】ボルタ電池 解説
問題 1基礎
負極・正極の定義(穴埋め)
答え
ア=大きい イ=酸化 ウ=小さい エ=還元
電池の基本原則:
負極:イオン化傾向が大きい金属 → e⁻を放出する(酸化)
正極:イオン化傾向が小さい金属 → e⁻を受け取る(還元)
問題 2基礎
ボルタ電池の構造・反応式
答え
①負極:Zn 正極:Cu ②希硫酸
③負極:Zn→Zn²⁺+2e⁻ 正極:2H⁺+2e⁻→H₂
④Zn+H₂SO₄→ZnSO₄+H₂
各極の反応
負極(Zn):ZnがZn²⁺になってe⁻を2個放出(酸化)
正極(Cu):H⁺がe⁻を2個受け取りH₂が発生(還元)
問題 3基礎
電圧が急激に低下する現象と理由
答え
分極。Cu板の表面にH₂の気泡が付着し、H⁺がCu板に到達しにくくなるため電圧が低下する
分極のしくみ:
① 正極(Cu板)でH₂が発生する
② H₂の気泡がCu板の表面に付着する
③ H⁺がCu板に届きにくくなる + H₂が逆起電力を生じる
→ 電圧が急激に低下する
問題 4標準
電子と電流の流れる方向
答え
電子:Zn極 → 導線 → Cu極
電流:Cu極 → 導線 → Zn極(電子と逆向き)
⚠️ 電流と電子は逆向き!
電流の向きは「正電荷が流れる方向」と定義されているため、実際に流れる電子とは逆になります。
電子:負極(Zn)→ 正極(Cu)
電流:正極(Cu)→ 負極(Zn)
問題 5標準
Fe・Cuを使った場合の比較
答え
①負極:Fe
②負極:Fe→Fe²⁺+2e⁻ 正極:2H⁺+2e⁻→H₂
③Zn・Cuの方が起電力が大きい
起電力とイオン化傾向の差
イオン化傾向の順:Zn > Fe > Cu
Zn・Cu の差:大 → 起電力:大きい
Fe・Cu の差:小 → 起電力:小さい
イオン化傾向の差が大きいほど起電力(電圧)が大きくなります。
【第2部】ダニエル電池 解説
問題 6基礎
ダニエル電池の構造・反応式
答え
①負極:Zn 正極:Cu
②負極側:ZnSO₄水溶液 正極側:CuSO₄水溶液
③負極:Zn→Zn²⁺+2e⁻ 正極:Cu²⁺+2e⁻→Cu
④Zn+CuSO₄→ZnSO₄+Cu
これはイオン化傾向の差による金属の析出(銅樹)と同じ反応です!
問題 7基礎
素焼き板の役割2つ
答え
①ZnSO₄とCuSO₄の2つの溶液を混ざらないように仕切る
②イオンのみを通過させ電気的中性を保つ
素焼き板がなかったら…
ZnとCu²⁺が直接接触 → Znが直接Cu²⁺に電子を渡す → 導線を電子が流れない → 電流が生じない
素焼き板でイオンのみゆっくり移動させることで電気的中性を保ちながら安定した電流を維持します。
問題 8標準
長時間使用後の変化
答え
①Zn板の質量:減少 ②Cu板の質量:増加 ③CuSO₄水溶液の色:薄くなる(青色が薄くなる)
| 場所 | 変化 | 理由 |
| Zn板 | 質量減少 | Znが溶け出してZn²⁺になるため |
| Cu板 | 質量増加 | Cu²⁺が還元されCuが析出するため |
| CuSO₄溶液 | 青色が薄くなる | Cu²⁺が消費されるため(Cu²⁺が青色の原因) |
問題 9標準
ボルタ電池との違い(分極)
答え
ダニエル電池は正極でCu²⁺が還元されCuが析出するためH₂が発生せず分極が起こらない。そのため安定した電圧を維持できる。
| 正極の反応 | 分極 | 電圧 |
| ボルタ電池 | 2H⁺+2e⁻→H₂(H₂発生) | 起こる | すぐ低下 |
| ダニエル電池 | Cu²⁺+2e⁻→Cu(Cu析出) | 起こらない | 安定して維持 |
問題 10発展
素焼き板を取り除いた場合の挙動
答え
電流がほとんど流れなくなる。ZnがCu²⁺と直接反応し電子が導線を通らなくなるため。
なぜ電流が流れなくなるのか
素焼き板がないとZnSO₄とCuSO₄が混ざり合い、ZnとCu²⁺が直接接触します。
Zn + Cu²⁺ → Zn²⁺ + Cu(銅樹の反応)が直接起こるため、
電子が導線を通る必要がなくなり電流が生じなくなります。
【第3部】鉛蓄電池 解説
問題 11基礎
鉛蓄電池の構造・放電時の反応式
答え
①負極:Pb 正極:PbO₂ ②希硫酸
③負極:Pb+SO₄²⁻→PbSO₄+2e⁻ 正極:PbO₂+SO₄²⁻+4H⁺+2e⁻→PbSO₄+2H₂O
④Pb+PbO₂+2H₂SO₄→2PbSO₄+2H₂O
放電で両極ともPbSO₄が生成されることがポイントです!
問題 12基礎
充放電でのH₂SO₄濃度変化・充電の全体反応式
答え
①放電:H₂SO₄濃度が低下 ②充電:H₂SO₄濃度が上昇
③2PbSO₄+2H₂O→Pb+PbO₂+2H₂SO₄
| H₂SO₄ | H₂O |
| 放電 | 消費→濃度低下 | 生成→増加 |
| 充電 | 生成→濃度上昇 | 消費→減少 |
問題 13標準
放電時のPbの酸化数変化
答え
Pb:0→+2(酸化) PbO₂:+4→+2(還元)
| 物質 | 酸化数 | 変化 | 判定 |
| Pb → PbSO₄ | 0 → +2 | 増加 | 酸化 |
| PbO₂ → PbSO₄ | +4 → +2 | 減少 | 還元 |
問題 14標準
二次電池の定義と例
答え
充電して繰り返し使えるため。例:リチウムイオン電池・ニッケル水素電池
一次電池(使い切り):ボルタ電池・ダニエル電池・マンガン乾電池・アルカリ乾電池
二次電池(充電可能):鉛蓄電池・リチウムイオン電池(スマートフォン)・ニッケル水素電池(ハイブリッド車)
問題 15発展
放電時の電解液密度変化と活用
答え
密度が低下する。放電でH₂SO₄が消費されH₂Oが生成されるため電解液が薄まる。充電残量の確認(比重計で測定)に活用できる。
密度変化のしくみ
H₂SO₄の密度(約1.84 g/mL)> H₂Oの密度(1.00 g/mL)
放電:H₂SO₄が減り・H₂Oが増える → 電解液の密度が低下
充電:H₂SO₄が増え・H₂Oが減る → 電解液の密度が上昇
自動車のバッテリー点検では比重計で電解液の密度を測定し充電残量を確認します。
📝 電池シリーズ 完全マスター!
- 負極=酸化・e⁻放出、正極=還元・e⁻受取が電池の核心
- ボルタ電池:分極が欠点 → ダニエル電池で解決(素焼き板・CuSO₄)
- 鉛蓄電池:Pb+PbO₂+2H₂SO₄⇄2PbSO₄+2H₂O(充放電で逆反応)
- 放電でH₂SO₄濃度低下、充電でH₂SO₄濃度上昇
- イオン化傾向の差が大きいほど起電力が大きくなる
📖 次のシリーズ:準備中
引き続き化学を一緒に学んでいきましょう!
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